2018年9月11日火曜日

私の英語ノート 2018/09/11


発音は簡単なようで難しい。英語の母音も子音も簡単なようで難しい。教科書の音と実際の音との間に開きがあるからだ。ネイティブの発音は間違っているとは言わないが、教科書どおりはっきりと区別して発音してくれるのは英語の授業だけでの話し、だと思えば、いくらか読者の気が楽になるのではないかと思う。テニスで優勝した大阪なおみ選手のインタビューの中で気になる単語はいくつかあるが、0:45 の grand slam はこの単語を知らない人の耳には grund slum と聞こえてしまう。大きく口を上げて発音するはずの[æ]が短く鋭い[ʌ]のように聞こえる。日本ではこのような発音をしたら先生にすぐ直されるに違いないし、このような発音は試験問題には不適当として日の目を見ることはないだろう。しかしこれが実際の発音だ。

Naomi Osaka says she 'feels for' crowd cheering on Serena

もう一つ例を出そう。おととい記事にした muck だが、3:51 の場面では短く鋭く発音される muck が披露されている。一切のあいまいさはない。

Toxic Lake: The Untold Story of Lake Okeechobee" featuring Kait Parker of Weather.com

3:03 ここでの muck は、muck か mock かわからないような発音になっている。文脈なしでは muck と判定しづらい。

A Deep Dive Into New York's East Side Access Project

私はいつかリンガフォンと言う優秀な英語教材は「あまりおすすめできない」と言う趣旨の記事を書いたが、初心者はもちろん、リンガフォンのような優秀な教材で勉強しても構わない。問題はネイティブはいつも教科書のお手本どおりの発音はしないという事実だ。だから、これを克服するためには語彙、イディオムを増やす以外には方法はない。英語を浴びるほど聞く勉強法は馬の耳に念仏を唱えるようなものだ。知らない人の耳には単語は入ってこない。単語は知っていればこそ耳に入ってくる。単語を増やしながら、英語を浴びるほど聞かなくては効果は望めない。